KASHIYAMAでオーダーシューズを作ってみた

前回に引き続き、KASHIYAMAでのオーダー体験を書いていこうと思います。

今回は、パンプスです。パンプスは数ヶ月前にオーダーしました。

レディースだと、パンプスかローファーから作れます。ローファーは学生用の靴として知られているように、ビジネスの場では御法度とされています。オフィスカジュアルか許されている会社では、ギリギリOKかもしれませんが、基本はパンプスを履いた方がいいです。

素材は、本革か、合皮か、布か、などから選択します。ビジネスの場だとスムースな本革が一般的です。起毛している本革(パテント)も使えなくはありませんが、やはりカジュアル感が出てしまうので軍牌はスムースが勝ります。

本革ではない靴は、結局すぐにへたりますし、見る人が見れば分かります。

ビジネスウェアというものは戦闘服ですので、バチバチにいきましょう。

ヒールの高さは三種類から選べます。7センチ、5センチ、3.5センチです。歩きやすいのは意外と7センチなんです。そしてビジネスの場に適しているのも7センチです。

理由を以下で述べます。

まず、パンプスの下にはストッキングを履きますよね?

ストッキングって靴下よりも薄くてサラサラしている分、靴の中でとても滑りやすいです。

歩くときって、かかとで蹴り出すと思います。そのときかかとが宙に浮きます。ヒールが低い靴だと、そのときに脱げてパカパカしますし、その摩擦で靴擦れが起きることもあります。また、身長が低い女性にとって、ビジネスの場では背の低い男と見なされるようなものなので、なるべくなら身長は盛った方がいいのです。

ただ、あまりにも高い(10cmとか)だと水商売の女感が出てしまうので、それもまた目立たないことが求められるビジネスウェアとしては相応しくないので、7cmがベストです。歩くときは、なるべくかかとをあげたりつま先を上げたりせず、足の形は地面につけた時と同じ形で、かかとで蹴り出す力を使って進みつつ、平行に歩くイメージがいいです。詳しくは歩き方の動画がYouTubeに沢山あるので、見てみるとわかりやすいです。

ヒールの太さも、細いと安定しないので、同素材で太いものがいいです。KASHIYAMAではヒールだけ素材を変えることもできますが、ビジネスの場では派手さは禁物なので、同じ素材がベストです。

そんなわけで、本革スムースの7cmのヒールに、同素材の太いヒールを付けることにしました。

最近靴の形をリニューアルしたそうなので、前に作ったけど合わなかった!という方は、また是非作り直してみては?

作り直してからは、中のクッション性が増したように思います。上からも横からも、クッションの圧力を感じる感じで、とても履き心地がいいです。

靴の横幅も選べて、サイズと靴の横幅(ワイドかナローか)で、一番フィットするものを探していく感じです。履ける靴の中で一番小さいサイズのものを履いて、そこから靴の横幅を合わせていくと履いた時に脱げにくいです。私はワイドにしました。

素材も、例えば布で作ると、シャネルのツイードパンプスみたいなものも作れてとてもオシャレです。クロコの靴も作れたりと、幅は広いです。ヒールの素材もキラキラしたものもありますし、変えてみると普段使いのパンプスとして、オシャレな一足が作れると思います。

 

色はヌードというものにしました。私、本革のあの魅力たっぷりの色が大好きで、オレンジっぽさもあるあの人目見て革だと分かる色が大好きなんです。オレンジの革靴が欲しいなぁと思っていたところだったので、それに一番近い色にしました。

意味も革本来の色、ということでヌードと名付けられたのだと思います。

他にもベージュや、ブラウン、黒、ネイビーあたりはビジネスに相応しい色だと思います。

それで価格は送料の¥770を合わせて¥21,670でした。

正直、安すぎると思います。KASHIYAMAの靴のいいところは、ヒールの音がいわゆる「いい靴を履いている時の音」なんですよね。シャネルやらのハイブランド靴を履いたことがある方は分かるかもしれませんが、ゴムのぶよんぶよんとした音が混じったくぐもったヒールの音ではなくて、カツンカツンと響く音が鳴るんですよね。たまに金属が露出してしまって、響きが大きくてアスファルトを歩くとカリンカリンという音とカツンカツンという音が混じったような、ハイブランド特有の音がするんですけど、(こうなるとあまりよろしくなくて、ヒールを張り替えないといけないのですが。)そんな感じの音がKASHIYAMAの靴からもするんですね。

ハイブランドの靴を履いたことがある人なら、音を聞けばいい靴かどうか分かると思います。 本当に上質な音がしますよね。もちろんフォルムや靴が醸し出す雰囲気からもハイブランドだと察知することもありますよね。

そのくらい靴にかけたお金って、重厚感がありますよね。

おそらく、硬い木の板が元になっていて、ヒールもゴムではなくて木でできているからだと思います。

ハイブランドほど見た目も奇抜ではなくて、値段もそこそこで、本革のいい色が出ていて、一目見て革のいい靴だと分かるフォルムに加えて、金属音のしない、木靴特有のカツンカツンという子気味のいい音がする靴です。音からもフォルムからも上質な靴だなぁと分かるような、仕事を頑張る日本人女性に似合う上品な一足です。

ハイブランドだと殆どが外国製で、外国人の足の形って、日本人のそれとは少し異なるので、履いていると靴擦れすることもあると思います。

それもそのはず、ルブタンなど顕著ですが、ハイブランドの靴は歩くことを必要とせず、タクシーで移動できるような富裕層をターゲットにして靴を売っているので、そもそもの靴の形が合わないということに比べて、靴の作りも見栄えに全振りしたようなものなっています。

日本で働くならば、歩き回ることは必須です。その点、内側がクッションで充填されていて、なおかつ靴のサイズも日本人向けに展開されている中からも細かく選べるKASHIYAMAの靴は、ビジネスシューズとしてぴったりなのではないでしょうか?

私はKASHIYAMAでこういう靴に出会えて本当に良かったと思っています。

オーダースーツの民主化、という言葉をKASHIYAMAさんが掲げていらっしゃいますが、まさにその通りで、今までオーダースーツというと、重たい感じのスーツを数十万かけて作る、というようなところが多かったように思いますが、KASHIYAMAは店内も重厚感というよりは木を活かした明るい作りのところが多く、店員さんもポップな感じです。オプションの詳細やら生地の種類やらはサイト上でほとんど全て公開されていますし、サイズの調整に関する助言も的確ですし、だからこそ初心者でも戸惑う要素(はありますけど!)が少なくて済むのかなとも思います。

フルオーダーではありませんが、体に馴染んだ上質な素材を使ったスーツなので抜け感が出て、着ていると小綺麗にまとまるという印象があります。詳しくはホームページを見てもらうと分かるのですが、好印象を与えやすいスーツという感じがします。外国製の素材を使うと値段も一気に跳ね上がりますので、役職に応じて作り替えることも可能で、とてもじゃないけどオーダースーツはここ以外考えられません。

ここだけの話、某百貨店(伊勢丹とか殆どの百貨店)のオーダースーツを担当しているのもKASHIYAMAの店員だとかなんとか。

銀座英國屋とかにはそれこそ知名度も格式も劣るかもしれませんが、悪いことはないです。F2Cなので格式は劣るかもしれませんが、品質に差はないです。むしろ重たすぎず着れるので私は大好きなブランドです。もっと知名度が上がるように願って病みません!